ようやく春らしい気温となり、花々が街を彩るようになってきましたが、木々の芽吹きが目立ち始めると一気に暑くなるのが近年の傾向です。日本の風土と食文化を培ってきた四季の移ろいが失われています。地球環境の激変が予想される気温上昇の限界1.5℃まであとわずかと聞きますが、その原因は私たちの暮らしから排出されるCO2です。せめて横浜市の目標とする「2030年までに50%削減(13年度比)を達成することで、いま地球を借りて生きる者の責任を果たしていきたいものです。
横浜市域のCO2排出量の割合は市の特性を反映して、家庭で使用する照明・家電・給湯が多くを占め、それらを稼働するのに必要な電気を作るエネルギー転換部門、物流を支える運輸部門の割合が高くなっています。年々削減されてきてはいるものの、なお一層の努力と工夫が必要です。
家庭部門のエネルギー消費を抑えるのに効果的なのは住宅の断熱化です。2025年度、横浜市は断熱等性能等級6または7で再エネ設備を備えた住宅への住み替え・定住を促進すべく、改修、新築事業に前年度より拡充した補助制度を設けました。
子育て世代の住替えは最大補助額150万円、その他の定住は最大補助額120万円(国の「先進的窓リノベ2025事業」との併用可)。補助金申請には横浜市へ事前登録した事業者であることが必要で、これにより品質を担保します。
住替えまで出来なくても、光熱水費の節約はCO2削減に直結します。また、ペットボトルのラベルやキャップ、使用済みラップ、ジップ袋をプラ資源として分別することは焼却炉からのCO2を削減するために大きな貢献となるのです。